ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力
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まとめ
安易に解釈も判断もせず、そのまま受け続けることで見えてくるものがある
俺も安易に結論求めがちだけど、もうちょっとゆとり持とうって思った
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定義
positive capability
表層の問題だけをとらえる
demerit
本当の問題を逃がす
答えがない状況になると逃げ出すしかなくなる
そもそもそういう状況に近づかなくなる
犬の分際でよく分かる
心(しん)くんという作者が飼ってる犬
心優しい患者とか内心悲しんでる患者とかすぐ見抜く
脳はわかりたがっている
規則性がわかるとほっとする
分類や記号
典型例はマニュアル
理論に当てはめればいいだけなのもこの範疇(ビオンが嫌ったものでもある)
マニュアルは高齢者にはわかりにくい
パソコン操作のマニュアルは……細大漏らさず、間違いが起きないように、老婆心いっぱいの説明書ですので、何が充填かが分かりにくくなります。
大きな字で、要点のみズバズバと書いてもらったほうが、高齢者にはありがたいのです。
研究に必要な運・鈍・根
運が降りてくるまで待つ
鈍は浅薄な知識で表層的に解決することをいさめてる
根は出口が見えない研究を続ける根気
筆者はこれネガティブケイパビリティの別表現だろ言うてる
不登校にもネガティブケイパビリティ
本人が選び取った避難所
折り合いがつくまでじっと耐える
親も同様
なるほどな。むしろ親側こそが大事だろうな🐰
一流シェフは出来損ない
覚えが早く優秀な者は、すぐに料理の世界から足を洗い、今店を持っているのはみんな成績が悪かった者ばかりという答えでした。
1 他国からの移民
このハンデが忍耐強さと向上心を育む
2 教育熱心
両親が幼少期から学ばせていた
3 親が社会活動家
子も親を見て育つ
世界を理解する
4 言い争いや喧嘩と無縁ではなかった
暴力ではなく口論
衝突に耐える精神力が鍛えられる
5 人の死を見ている
自分の限界を知るので、成し遂げたさに火がつく
6 放任主義
幼児教育以降は放任
全部お前の責任やぞ
医療の世界
精神科医
若い分析家たちはその学習と理論の応用ばかりにかまけて、眼の前の患者との生身の対話をおろそかにしがちです。
精神分析学の知識で……理論をあてはめて患者を理解しようとするのです。
SOAP
Subject、患者の主観的な言動や症状
Object、主治医が診察や検査で得た客観的データ
Assesment、SとOからの判断評価
Plan、解決のための計画やら治療方針やら
だけどぶっちゃけあまり役に立たない
患者さんが苦しい苦しい(S)と言い、実際に傍から見ても苦悶顔(O)です。なるほどこれは、末期状態(A)で、手の施しようがありません(P)。
pc持ちの医者は、こういう患者と居ることに耐えられない
わけのわからない振戦だと沽券にかかわるから、「本態性」と名付けてその気になってる
正常な精神状態は十人十色
大別はできるけど、大別すると枝葉を全部伐採してる
個人差はその枝葉のところにあるのに
診察所が身の上相談所まがいになってもいい
筆者は「違和感がない」「むしろこれが王道では」言うてる
例としてA~Hさんまで出してるけど、どれも「大変でしたね」言うたり見守ってますね言うたりしてるだけ🐰
芸術の世界
芸術は味わうだけ
クラシック音楽……多くの人は「分からん」と言ってサジを投げます。しかしもともと音楽など分かるはずもなく、分からなくていいのです。味わうだけです……身を浸せばいいだけの話です。
アルコールに溺れるのはネガティブ・ケイパビリティが足りなかったから
多くの芸術家たちがアルコールに溺れ……これは、創造行為に伴うネガティブ・ケイパビリティの欠如だったとも解されるのです。
作家は、日々この宙ぶらりんの状態に耐えながら、わずかな懐中電灯の光を頼りにして、歩き続けなければなりません。
私の中で矛盾せず……患者さんへの接し方と、自分が創り出した登場人物への接し方が、瓜二つなのです。
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頭の中にはほとんど無い
すでに頭にはいっているのは例外中の例外でしょう。通常、作家はそんなことはしません。したとしたら、段取り小説になって、面白くもないはずです。
そうか?sta.icon
むしろそっちが珍しいと思ってるけど
私自身……原稿用紙の四枚先は読めません……大筋の方向性は見えています。しかし細部は、現在書いているところとその先一枚くらいしか、頭の中にはありません。
+1sta.icon
大筋の方向性見えてるのはすごい
俺はそんなのわかんねえぞ
適当に決めることはあるけどどうせ乱れる
書き進めながら、ふと当初とは異なる道筋が見えたときなど、逆に快哉を叫びたくなります。この瞬間こそが大事なのです。
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いや、俺は同じだった
Ans: ただの書き起こしや翻訳だと思ってるけど
頭の中で勝手に動いてるので、それを観察して文字に起こすだけ
かんたんなおしごとです
人物
一筋縄にはいかない人生と愚直に向き合ってからこそなのだとわかる
ジョン・キーツ
シェイクスピアをお手本にしていた
私の発する詩的言語は、一語たりとも私の個人的な性質から派生したものではない
キーツが、真の才能は個性を持たないで存在し、性急な到達を求めず、不確実さと懐疑とともに存在するという考えに至ります。この能力こそが、シェイクスピアのように、他の人間がどう考えているかを想像する力に直結すると結論した
ビオン
キーツのネガティブケイパビリティに目をつけた
文学だけじゃなくて精神科医にも重要だと
キーツ「詩人や作家が外界に対して有すべき能力」
ビオン「精神科医と患者との間にも当てはまる(同じ能力が要請される)」
ベケット「字面をそのまま口にしなさい」
これは、意味を求めない抽象画や音楽の世界と似ています。もっと深い人間の奥底に到達するには、表層的な意味を拒否するしかないのです。
集団療法に傾いていく
集団のやりとりでは、思いがけない闇が、交わされる言葉の間から見えたりするからです。
動きようのない定理や教則を徹底的に嫌った
思考も行動も自由連想のように流動的であるべきだと考えた
シェイクスピア
作者いわく、時代や場所を変えても輝きを失わないのが真髄
人間の内面、外面も含めて、人間全体を描き切っているからこそ、どこを切り取っても全体は失われず、輝きは保たれています。
どの作品にもシェイクスピア自身の意見や信条が出ていない
不確実さが、大きな塊として目の前に放り出されているので、あとは読者が読み解くだけです。
紫式部
あらすじを通覧しただけで物語の構成のうまさ、人物群の書き分けと、絡み合いの絶妙さに感嘆させられるとのこと
しかも全巻を通して殺人や処刑、自死は一切ないのです。あるのは病死、怨霊による死くらいなものです。
主人公源氏の役目は、女性たちを次々に舞台に登場させることではないか説
彼女たちの個性を輝かせる黒子役
光源氏がネガティブ・ケイパビリティの体現者
この宙吊り状態に耐える主人公の力がなかったら、物語は単純な女漁りの話になったはずです。
血の通わない歴史書よりも生身の人間を描く
ただただ描写した
物語の先を急がず、人の世の不思議さをじっと観察し、ひたすら女たちの振る舞いを追い続けたと言えます。その結果、物語の舞台は平安時代の日本であっても、時空を越えた普遍性を獲得したのです。
異世界ラノベでこれできねえかな?🐰
エラスムス
寛容の精神を説いた
宗教論争ドロドロだった時代にお互い尊重する寛容の道しかないやろと説いた
あとラブレーやモンテーニュも紹介されてる
モンテーニュは「いやお前らの方が野蛮だから」と皮肉ってる感じ🐰
人を一番殺してるのは人とか、地球の最大のガンは人間とかいったのにも通じるね
知らんかった用語
wctm
2022/09/30 まとめた
2022/09/28 読み終えた
2022/09/05 ポチった